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セーラジャーナル

英語さんぽ道

パンとバターの関係 

友人が、フランス人の友達が家に泊まっていたある朝のことをこんな風に話していた。

「マリッテは、”私はアメリカ人じゃないから、パンのバターは溶けていないのがいいの。”って、私は気を利かせているつもりでバターを溶かすように焼いたパンにのっけたらそう言うの。」

友人は、朝ごはんを食べながらその時のマリッテのことを笑いながら話していた。マリッテは、私たち共通の友人。数年前に紹介してもらい、料理上手なマリッテが作った家庭料理をご馳走になったことがある。

「アメリカ人のようにパンのバターは溶けていないのがいい?」
そう言っていたマリッテ、なるほど〜アメリカに住んでいた頃のパンの食べ方を思い出す。パンとバターの関係・・・お好みは?確かに、アメリカ人はオーブントースターで焼いているパンにバターをのっけてとろ〜り、あつあつのパンケーキにバターをのっけてとろ〜り・・・バターがたっぷりしみたトーストを好む。

「いかにもカロリーが高そう」と私は横目で見ながら、バターはいつも控えめにしていた。


一方フランスでは、朝食のトーストも夕食のバゲットも、バターは別に添えられていて、自分のお好みの量をその都度つけて食べていた。バゲットは切らずに1本2本そのまま食卓へ、ちぎって食べるのだ。そして、ちぎったバゲットの上に必ずバターを伸ばして、パンの表面が白っぽいまま食べる。パンケーキもそうだった。薄いパンケーキの上にバターをたっぷり塗る。そして思った。フランスでは「バターは、パンの添えというより、バターそのものの風味と味を楽しむのだ」と。だからパンにしみ込ませてはいけない。

フランスのスーパーでの、バターの種類の豊富さにも驚いた。チーズ同様、どんな小さなスーパーでも、いくつもの種類がある。フランスは酪農国家ですもの。


友人のNadineは、バターが切れてしまった朝、「パンのバターがないなんて!」と悔しがっていた。そういえば、彼女のヴァケーションホームに連れて行ってもらった、ほんの3日間の滞在でも真っ先にバターを買い、毎朝パンと一緒にテーブルに出されていた。Nadineと一緒に過ごした数日間、私は毎日bread&butter. そして私はバターの美味しさに目覚めた!

それまで”カロリーが高い、脂肪分が多い”と毛嫌いし、パンにはバターをつけずに食べていたのに・・・今では、輸入食品を扱っているショップに行くと、バター売り場に必ず行くようになり、いつでも美味しいバターを捜している。


さて、パンとバターの関係、アメリカ風がいいかフランス風がいいか・・・う〜ん私はどちらも好き。私のキッチンにバターが常備してあるようになったことは間違いなく、食べ方はその時の気分で。さーて、今日の朝ごはんのパンは、アメリカ風でいこうか、フランス風でいこうか・・・?


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