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セーラジャーナル

英語さんぽ道

マカロンにかけた情熱

「こんなに美味しいマカロン食べたことない!!」女友達と顔を合わせて目を丸くした。年初めの決意表明&シェア会、美味しい話しに美味しいお茶とスィーツを〜と数日前に大学生がお土産に買ってきてくれたマカロンの箱を開けた。ショコラ、ローズ、ピスターショ、カフェ、フランポワーズ・・・だったかな?・・・色合いは、抑えめの淡い自然な色合い、驚いたのはその味わい!ビスキュイのサクッと軽い食感と、深みのあるそしてオーガニックな味のクリームがお口のなかでマリアージュ。細胞レベルまで沁み入るマカロン・・・それまでのマカロンのイメージを覆された。    

カラフルで楽し気なマカロンは、女の子のハートを掴む。眺めているのが楽しいから、私はスィーツ売り場のマカロンのディスプレイをみては、にっこり。でも、美味しい!と思って食べたことはなかったし、あのきれいな色はどこか人工的で着色料など入っていそう・・・と敬遠気味だった。

年頭に、私たちを感動させてくれたマカロンは、フランスのパティシエ”ピエール・エルメ”氏のものだった。名前がそのままブランド名に、ピエール・エルメのマカロンは50種類以上あるそう。写真に写るマカロンたちの美しい色合いに合わせて、名前がニクいな〜 エデン(サフランと白桃風味のホワイトチョコレートガナッシュ、アプリコット片)、アンヴィ(スミレ風味、ポワイトチョコレートガナッシュ、カシス、アラベスク(ピスタチオ入り、プラリネフィユテ、アプリコット片入りクリーム)・・・

思いがけない取り合わせ、発想、「インスピレーションの源は何ですか?」との問いに、

The inspiration is coming from everywhere.  So it could be a conbersation between us, could be an ingredient, could be something I read. Inspiration-it’s things in the air. 

と、ピエール・エルメ氏は、インタビューが特集されていたCNN English Express(英語雑誌)に答えている。会話のなかに、素材の中に、本のなかに・・・あらゆるところにインスピレーションの源は潜んでいる、と。日本でインスピレーションを得た”Cherry bloosom(さくら)”やブルガリア料理でバラのフレーバーと出会いRose(バラ)”のフレーバーが生まれたときのことを語っている。1粒のマカロンに物語が詰まっているんだ・・・。

パティスリー界の先導者として鬼才ぶりが世界で認められ、ヴォーグ誌から『スィーツ界のピカソ』と称賛されているピエール・エルメ氏は1961年アルザスのパン菓子職人の家庭に生まれ、フォション、ラデュレのパテシェを経て1998年ピエールエルメ・パリを創業した。なんと、その1号店は東京ニューオータニでオープンした。

エルメ氏は、
「創業したときから、菓子業界に高級ブランドを作ろうという野心があった。高品質の素材を使い最上の製品を作り続けることはモチロン、パッケージやブティックのような店舗、サービスにも気を配っている。」とパッションを語っている。

最後に「どうすればいつもトップの座を維持できるのですか?」の質問に、

We are not concerned by this competitive・・・competition you speak about. But what is interesting us is always to develop idea not copying anybody else. It’s part of the culture of our company. 

競争に勝つことは特に意識はしていない。常に新しいアイディアを生み出すこと、他人を模倣しないこと、それが社風である。

と力強く語っていた。

かっこいいな〜
職人であり、アーティストで詩人であるエルメ氏。一口二口のマカロンに夢と情熱を。ピエール・エルメ氏のインスピレーションの源を想像しながら、あーまたあのマカロンが食べたい・・・



〈参考文献〉
・CNN English Express Jan.2014

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